人生で初めて写真展を訪れたら、人生の目標が定まった話。
これは1か月前の話なんですが、人生で初めて写真展に行ったんです。
11/23に前々から東京に行く予定があって、でもその予定までに空き時間があるから何かイベントとかやってないかなぁと調べていたところ、写真展がちょうど開催されるのを見つけまして。
でも写真展って、なんとなく行くのにハードルを感じません?それで今まで足を運んだことが無かったんですが、今回は何故か「行かないといけない」という気持ちに急かされて行くことを決心しました。
今思えば、あの直感に従って本当によかったと思う。
訪れたのは『奥野香耶、架見あき合同写真展』
開場から30分後ぐらいに会場に着いたところ、もう30〜40人ぐらいの列が連なっていて。
1時間ほど順番待ちしてからようやく入れたんですが、その空間に足を一歩踏み入れた瞬間、思わず身震いしてしまうほど心が揺さぶられたのを今でも鮮明に憶えています。
架見あきさんはポートレートを主に撮られる方で、以前から写真の雰囲気が好きでnoteとかを見ていました。だから写真1枚1枚の素敵さは今さら語るまでもなく。
それ以上に感銘を受けたのが、写真のセレクトや配置、空間づくりも含めて1つの作品になっているんだなということ。
写真のキャプションやコメントもじっくり読ませていただき、作品のテーマやこだわり、お気に入りのポイントなども知ることができて。
会場は結構こじんまりとしていたんですが、だからこそ、アットホームな雰囲気もあって一つひとつの作品とじっくり向き合うことができました。
空間全体が作品の魅力を引き立てるように丁寧に作り込まれていて、とても居心地が良かったです。まるで写真の世界に引き込まれるような感覚を味わえる、そんな素敵な場所でした。
架見あきさんご本人も在廊していて、一言お話しもしてみたかったのですが、後ろにもたくさんの人が控えていたので、とりあえず写真集を購入して会場を後にすることに。
そして移動中、電車に乗りながらぼんやりと浮かんできたことがあります。
「いつか、自分も写真展を開いてみたいな」と。
訪れて、人生の目標が定まった。
今まで写真を撮ることは、趣味の一つだと考えていました。そう、あくまで自分が楽しむためだけのもの。
だけど、あの写真展を見た後、僕の中に新しい目標が芽生えたんです。
それは「自分の写真で、誰かの心を動かす」ということ。写真展を開くというのは、その一つの形だと思います。
もちろん今の僕にはそんなことができる自信も実力も全くありません。それは自覚しています。
でも、目標ができたことで、写真を撮る理由が変わった気がするんです。
これからは、ただ「楽しむ」だけじゃなくて、自分の写真にもっと意味を込めていきたいと。
・・・
家に帰って早速、写真集をじっくりと眺め、そしてカメラを手に取る。
これまでとは少し違う視点で、部屋の中を見回してみる。何気ないものでも、光の当たり方や影の落ち方で全然違って見える。
僕はシャッターを押しながら、自分がこれからどんな写真を撮りたいのか少しずつ考え始めました。
写真展を開くなんて大それたこと、そう簡単に叶うわけではありません。だけど、目標があるのとないのとでは写真に向き合う姿勢が全然違ってくる。
あの日訪れた写真展は、この先の未来から振り返った時にきっと僕の人生を大きく変える出来事であったに違いない。
これから先、自分がどんな写真を撮るのか、どんな未来が待っているのか。それは何もまだ分からないけど、一つだけ言えるのは「写真が僕にとってもっと大切なものになった」ということ。
きっとこの出逢いは、これからの僕の写真にエッセンスとなって刻まれていくんだ。